2011年9月11日日曜日

h23-14 一ノ倉岳、谷川岳

h23/9/11
尾瀬至仏山以来、5週間開いて、ようやく日程と天気が合いまして、
谷川連峰の一画、谷川岳の先の一ノ倉岳まで(その先の茂倉岳は敗退です)往復してきました。
 
尾瀬の女王、至仏山といえば、
綺麗なオネーさんと期待していたら、女装したオッサン
みたいなイメージとは正反対の岩山でありましたね。 

そんなドS至仏山の登山道を歩いてしまった反動からか、
天空を舞うようにスタスタ歩ける優美な稜線を、無性に恋しくなるわけです。

しかし5週間もブランクがあると、いきなり蛭ヶ岳、ではきついですね。
ヨタヨタ歩いていてヒルに喰いつかれようものなら癪にさわるし。

それで、ヒルのいないテキトーな山はないかと探しておりましたら、
本屋さんで山渓9月号に谷川特集が載っておるのを見つけました。 

前々から、谷川連峰の大通り、谷川岳~万太郎山~平標山間の稜線の素晴らしさは聞いてはおりましたが、
なになに、ページをめくると、谷川岳~一ノ倉岳~茂倉岳間の稜線もそれに劣らずよさそうではないですか。

ということで、さっそく自宅を4時に起きて出動してまいりました。

往路
天神平AM7:20~肩ノ小屋AM9:00~トマノ耳AM9:05~オキノ耳AM9:20~一ノ倉岳AM10:20

復路
一ノ倉岳AM10:30AM11:55肩ノ小屋PM0:20~天神平PM1:40

土合口から天神平間は、ロープウエイの力を拝借しました。

往路 3時間00分
復路 2時間45分

往復 5時間45分(5時間を大幅に超えるときついです。)



今回の登山図です。 昭文社の山地図より借用しました。
他への転載はご遠慮下さい。
朝7時20分の天神平駅です。

早朝の4時半に自宅を出て、
6時半過ぎに土合口の駐車場に到着。
7時始発のロープウエイに乗りました。
スタスタ歩けて、出発して35分で熊穴沢小屋前を通過です。
心配していた5週間のブランクをあんまり感じません。
肩ノ小屋を9時に通り過ぎ
9時5分、出発して1時間と45分で
谷川岳の一方の頂上
トマノ耳に到着です。
カミさん、余裕のポーズ。
二人とも速いでしょ(エッヘン)。
この後の展開から、とんでもない疲労が押し寄せるとは二人ともこの時点で全く想像していません(笑)。



次の通過点オキノ耳に向います。
トマノ耳から先は天空の稜線か
と期待していると、
いきなり大きな岩が通せんぼです。
この様な通せんぼが何か所もあり
そのたびに、大岩をよじ登っては反対側に下りなければなりません。

トマノ耳から15分もかかって(標準時間:CTは10分)オキノ耳に到着です。
この辺りから疲労がじわじわ押し寄せてきました(笑)。
オキノ耳から先は今度こそ天空の稜線歩きだ!!
と期待して、次の通過点、一ノ倉岳山頂に向うと
こんな感じで急降下。
私なんぞはこの鎖で宙ぶらりんのまま半回転してしまい、
ズボンは真っ黒にするは、右肘を岩におもいっきりぶつけてしまいました。
このあたりから歩くペースもガクンとダウンです。
体力もどんどん消耗していきます。

結局、一ノ倉岳までは、ほとんど平坦な道はなかったですね。
急峻な岩場をアップダウンの連続でした。
途中、難所をいくつも越えて、
ようやく一ノ倉岳山頂直下の最後の登りです。
ハーハーゼイゼイ登っています。
CTの50分をだいぶオーバーして
AM10:20 次の通過点、一ノ倉岳にようやく到着です。

あれほど待ち焦がれていた天空の稜線歩きは
どうやらここから始まるようなんです(笑)。

一ノ倉岳の山頂で茂倉まで足を延ばすかここで帰るか逡巡していると、ほとんど一緒に歩いてきたご夫婦が茂倉岳の先の武能岳まで行って、さらにその先の蓬峠を下って帰ろうと誘ってくれました。
しかし新たな大岩に行く手を阻まれたら、との恐怖感の方が先にたってしまい、丁重にお断りして、来た道を戻ることにしました。

オキノ耳に向って来た道を戻っています。
ここは短いですが平らな稜線ですね。
雲が無ければどんなに絶景だったことでありましょう。
今日はまことに残念な天気でした。
帰りもアップダウンを繰り返し、
往路で、したたかに肘を打ちつけた鎖場まで戻ってきました。
往路の反対ですから、鎖場を登っています。
鎖場は下りる方が怖いですね。
今度の巨大な岩場こそ、オキノ耳か!!
と見えても実際は違うので、ガッカリ。
このような場面が何回も続きました。

一ノ倉谷川岳間は尾根歩きと思っていたら、大外れ。
地図にない巨大なツノのような岩場が何か所もあるのです。
まるで巨大ヅノのオンパレードです。
しかもツノを巻くのではなく、いちいち登り降りして越えていかねばなりません。

帰りはホトホト疲れてしまって、一人ではスムーズによじ登れません。
まず私が先行のカミさんのお尻を押してやって岩の頂に乗せてから、今度はカミさんに私の片腕を引っ張り上げてもらいます。
恥ずかしいから黙ってやりましたが「ファイトォ~! イッパァーツ!」ってやつです。
トマノ耳に戻るまででファイト一発を4~5回演じたと思います。

巨大ヅノの登り降りに消耗しながら谷川岳の近くまで戻ってくると、
今度は両耳の周辺が記念撮影の登山者で大渋滞。
疲れでイライラしながらも、これもなんとかやり過ごし、1時間20分もかかって肩ノ小屋まで戻ってきました。

肩ノ小屋で数十分のコーヒー休憩を入れて、天神尾根の下りにかかります。
天神尾根もけっこう渋滞していましたね。


天神尾根を下っていると、下界はようやく雲が取れてきました。
両耳は雲の中ですが、
ザンゲ岩が見えます。
西黒尾根ラクダノコブも見えました。
懐かしいなー。
視線を反対側に移すとオジカ沢ノ頭俎嵓です。

深田久弥の本によると俎嵓が本来の谷川岳だったそうですね。
今日一番の遠景ショットですかね。
利根川上流の対岸に朝日岳です。
りっぱな山容ですね。
いつか日帰りで登りたいですが、標高差がかなり大きいようですね。日帰り時間内に山頂に、立てるかどうか。
せめて白毛門を越えて途中の笠ヶ岳くらいまででも行ってみたいですね。
うっすらですが、至仏山も見えました。
冒頭、至仏山を「女装したオッサン」とか「ドS」とか、暴言を吐きましたが、
謹んで訂正します。

今日のオキノ耳~一ノ倉と比較すれば
至仏山はやっぱり綺麗なおねーさんの範疇に入っております。
大変失礼しました(笑)。


そうこうしているうちに、無事、天神平駅に到着です。
今回は天候不順で、十分に下調べしたハズが天空の稜線にも恵まれず、
おまけに、お呼びでないのに、天空に突き刺さる岩場を幾つも登ったりおりたりと、
とてつもなくハードな山行きになってしまいました。

こんなに疲れたのは、八ヶ岳金峰山以来ですかね。

それでも、めげずに、また塩梅な山を探して登りに行こうと思っております。

なお、
タイトルの蛭ヶ岳は近頃だいぶご無沙汰してしまいましたが
ヒルの活動が弱まる10月位から、再開しようと予定しています。





2 件のコメント:

瑞生 さんのコメント...

谷川岳天気が悪かったみたいですね。
なかなか更新が無かったのでどうしたのかなと思っておりました。
まずは無事なご帰還おめでとうございます。谷川岳はウチの家内が始めて撤退した記念すべき山です。えーと隣で家内が「あの時はオリンピック見てて、寝不足だったのよ、込山先生ご夫婦が登ったの、私ももう一度リベンジするから」と言い訳してます。
天気がよければよかったのですけれどね・・
小生は相変わらず、いまだリハビリ中ですが、徐々に体力は回復しているようです。そろそろ復帰しようと思っております。

dosan さんのコメント...

瑞生さま
いつもコメントありがとうございます。
そろそろリハビリ登山を再開していい頃ですよね。
ブログの更新を期待しています。